ボイン常時募集

昼過ぎからラウンジに居座っていたら、2ヵ月振りにOBの川嶋さんに会った。
川嶋さんの第一声は「・・・なんだその偉そなヒゲ」。私も「女にうつつを抜かすと私のようになれないよ」と返礼してみる。その後サビ直前まで歌詞が続いたが、面倒くさいので割愛。今となっては「何となくのばしているだけです。別にユダヤ教に改宗したわけではありませんよ」くらいの返答にとどめておくべきだったと反省。どうやら川嶋さんは打ちに来たらしいので、「それならさっそく・・・」とばかりに雀荘に(後輩を引き連れて)移動する。
語弊があるといけないので、ここですこしばかり麻雀について説明させてもらおう。麻雀とは4人ひと組で行う降霊術のようなもので、コックリさんとも似た一つの儀式である。「牌」とよばれる霊具を4人が順番に並べていくことによって魔法陣を形成していくのがこの儀式の基本的な進行方法だ。儀式の最中、私は正気を失っていることが多いが、それはこの術が成功し私に私以外のなにものかが憑依しているためであり、危険牌がよくわかっていなかったからでは断じてない。そして儀式が終了すると、儀式中に貯えられた霊的なぱうわの発露であろうか、4人にはおのが前世での記憶の残滓が与えられるのだ。
今回は川嶋さんが前世での私への債務を思い出し、私は川嶋さんへ債権を思い出すという形で儀式が終了した。その結果、川嶋さんの財布から私の懐に1000ばかり移動することになったがこれは正当な借金の取り立てであってギャンブルとは無関係ですよ?
その後はバイトに精を出してました。

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