ミステリ。「あるテキストがとあるテキストを模倣(剽窃)したものでした。さてそのオリジナルとなる原テキストを探しましょう。そしてその原テキストの作者を探しましょう。さらにその模倣(剽窃)を行った人物を特定し、行為の背景になった動機を明らかにしましょう」という話と「女子校を舞台にした連続自殺事件(カーみたい!)の真相を解き明かしましょう」という話を融合させた作品。
本書は一応、本格作品なので登場人物に限りがあり、それぞれのテキストの作者が誰であるのかは組み合わせである程度推量できてしまう。さらに真相が比較的推量されやすいであろう事実であるため、サプライズによるカタルシスは得にくいかもしれない。
芸術をテーマにした青春小説として読めば結構楽しめるので、あまり気負わずに読んだ人が勝ち組候補生。